冬場に着る作業服のインナーについて知っておきたいこと
作業服を着て仕事をする現場というのは、冬になると寒い場合が多いため、防寒対策が必要になります。そこで、寒ければ厚い服を着たり何枚も重ね着したりすればいいと考えがちですが、実は一番内側に着るインナーというものが重要になるのです。
ここでは、冬場に作業服を着る際に着用するインナーについて分かりやすく紹介します。
冬には冬用の作業服を
作業服を着る現場というのは、工場などの屋内や、建設現場などの屋外などさまざまですが、冬場になると寒さに耐えながら仕事をしなければならないという人も多いでしょう。特に屋外の場合は、低い気温の中、吹きさらしの状態で作業をしなければなりません。
一方、屋内の場合でも、暖房が効いていない場所での作業は辛いものです。そして、寒い中で我慢しながら作業をしていると、体力を消耗してしまいますし、仕事の効率も下がってしまうでしょう。ですので、冬の現場では、暖かさを確保することがとても大切になるのですが、春夏用の作業服やインナーを安易に重ね着をしても、十分な防寒対策は出来ません。
そのため、冬の現場で着る作業服やインナーは冬用のものを用意することが基本になります。
アウターだけでなくインナーにもこだわる
作業服の防寒対策というと、一番外側に着るアウターに目が行きがちですし、とりあえず防寒性の高いアウターを購入して満足するという人も少なくないのではないでしょうか。もちろん、防寒性の高いアウターを着れば、それなりに暖かくなると言えますが、真冬の寒い時期は、それだけでは不十分だと言えます。
では、どう防寒対策をしたらいいのかというと、それはインナーにこだわるということです。インナーというのは、一番内側に着る服であり、肌着の一種だと言えます。そして、インナーは、肌に直接触れる服であるため、肌触りがいい綿素材のものを選ぶ人も多いのではないでしょうか。
しかし、綿素材のインナーは、着心地は良くても、実は、防寒にはあまり向いていない素材だと言われているのです。綿というのは、汗などの水分を吸収しても乾きにくいという性質があるため、気化熱によって体温が奪われやすいということが言われています。
ですので、綿素材のインナーを着ていると、かえって寒くなってしまうことがあるということです。そのため、インナーを選ぶ際は、綿素材のものではなく冬場に適したものを選ぶ必要があります。
また、男性の場合は夏春用のTシャツをそのままインナーとして着ることがありますが、冬場は、やはりTシャツは避けたほうが良いでしょう。
インナーにはコンプレッションがおすすめ
作業服の下に着る冬場のインナーを選ぶ際は、防寒対策に有効な、作業服ブランドのインナーを選ぶと良いと言えますが、特におすすめなのが冬用の「コンプレッション」と呼ばれるインナーです。コンプレッションというのは、身体にピッタリと密着するような形状をしており、冬用のものは、生地が薄いのに保温性に優れているという特徴があると言えるでしょう。
防寒性を高めるためにインナーを何枚も重ねると着ぶくれすることがありますが、コンプレッションであれば、保温性が優れているため1枚で済みますし、着ぶくれすることもありません。いくら寒いからといっても、着ぶくれして動きづらくなると、仕事にも支障をきたしてしまうこともあるため、インターが1枚で済むのはとても便利です。
コンプレッションの特徴とは
このコンプレッションというインナーは、元々スポーツブランドが作っていたものなので、そうしたブランドで多く販売されていますが、最近は作業服ブランドでも取り扱っているところが多くあります。作業服ブランドが扱っているコンプレッションは、比較的価格が安いですし、保温性や吸水性、速乾性といった機能に優れている商品が多いと言えます。
そして、コンプレッションの機能や特徴は、製造販売しているブランドによって異なるため、自分に合ったものを選ぶことが可能だと言えるでしょう。例えば、体質的に暑がりという人は、冬場でも汗をかきやすくなりますが、そうした場合は保温性が高いインナーは向いていないと言えます。
ですので、暑がりの人は、吸水性や速乾性に優れたものや接触冷感素材などが使用されたものを選ぶとよいでしょう。そして、冬場でも作業をしていると汗をかくことはあるため、その汗の臭いが気になるという場合は、消臭抗菌機能の付いたインナーがおすすめです。
さらに、価格を抑えたいという場合は、高機能なのに比較的安い価格設定をしているブランドもあるため、そうしたところを選ぶと良いと言えるでしょう。また、作業服というとデザインがいまいちなのではないか、というイメージを持っている人もいるかもしれません。
しかし、最近ではスタイリッシュなデザインの作業服が多く販売されていますし、コンプレッションのインナーも良いデザインのものが多くあります。したがって、そうしたデザイン性に優れたものを選べば、仕事だけでなく、普段着として着ることも出来るためお得だと言えるでしょう。
また、コンプレッションのサイズについては、男性用のものが主流だと言えますが、レディースに対応しているところも多くあります。そのため、女性の場合でも、スポーツブランドのものではなく、作業服ブランドのコンプレッションを選ぶことが可能だと言えるでしょう。
インナーダウンも重要
ここまで、作業服のインナーについて詳しく説明してきましたが、実はインナーには、一番内側に着るものだけでなく、中間着を意味する「インナーダウン」と呼ばれるものもあるのです。冬場の防寒にはアウターとインナーが必須ですが、インナーダウンというのはその中間に着る服ということになるでしょう。
このインナーダウンを着る理由は、外からの寒気を防ぐと同時に内部の暖かい空気を外に逃がさないためです。そして、インナーダウンを着るとアウターとインナーの間に暖かい空気の層が出来るため、防寒効果をより高めることが出来ます。
インナーダウンとしてよく着られているのは、フリースジャケットや、綿の入ったジャケットなどになると言えるでしょう。フリースジャケットは、そこまで厚みがないため、着ていても比較的動きやすいという特徴があります。
そして綿の入ったジャケットは、少し厚みがあるので多少動きにくくなりますが、保温性に優れているため、防寒をより重視する場合に向いていると言えるでしょう。ただし、インナーダウンは、アウターをさらに上から着ることになるため、厚すぎるものは避け、薄手のものを選んだほうが良いということが言えます。
また、インナーダウンやアウターを重ね着することを考えると、やはり一番下に着るインナーは、コンプレッションのように薄くて動きやすいものがベストということになるでしょう。